「帰無仮説」と「対立仮説」の違いをタイムマシンで説明します

本記事はスキルチェックリストの[データサイエンス力 No.49]「帰無仮説と対立仮説の違いを説明できる」に対応しています。

背理法

AさんはSFオタクで、子供のときからタイムマシンに憧れを抱いてきました。

もういい歳なのにまともに働きもせずタイムマシンの研究ばかり。

要はニートなわけです。

Aさんの目を覚まさせるにはどうしたらいいでしょうか。

アイ

強制的に自衛隊に入隊させる
いや、そういうことではなく

ロボ千代

タイムマシンなど存在しないということを証明してAさんを妄想から救ってあげましょう。

ここで便利なのが背理法という証明法です。

「〇〇である」ということを背理法で証明するには

  1. 「〇〇ではない」と仮説を立てる
  2. その仮説だと矛盾が起こることを示す
  3. 「〇〇ではない」と仮説が間違っていた
  4. ということは「〇〇である」というのが正しい

アイ

なんでそんな回りくどいことするの?ストレートに「〇〇である」ことを証明する方がハートに響くわ

なるほど、確かにそう思いますよね。
タイムマシンの話で考えてみましょう。

ここで証明したいのは
「タイムマシンは存在しない」
ということですね。

実はこれを直接証明するのは相当難しいです。

世界中をくまなく探し回ってどこにもタイムマシンがない、ということを示さないといけません。
そんなこと現実的には不可能です。

こんなときに直接的にではなく間接的に主張の正しさを証明する方法が背理法なのです。

実際、ある事柄が正しいことを証明するより、おかしい(矛盾がある)ことを証明する方が簡単、ということも多いのです。

人間は「あら探し」が得意な生き物なんです

ロボ千代

帰無仮説と対立仮説

では、背理法を使ってタイムマシンが存在しないことを証明してみましょう。

ここで仮説を整理しておきます。
私たちが本当に主張したい仮説は
「タイムマシンは存在しない」
ということです。
でも、これを直接証明できないので、逆の仮説の矛盾を突くことでこの仮説が正しいと主張する作戦です。

逆の仮説は
「タイムマシンは存在する」
ですね。
この仮説は否定したい仮説であり、無に帰したい仮説なので、これを帰無仮説(きむかせつ)といいます。

そして、元々の本当に主張したい仮説は、帰無仮説と反対の対立する仮説なので、対立仮説と呼びます。

帰無仮説と対立仮説

ここまではOKでしょうか?

では、帰無仮説である「タイムマシンは存在する」の矛盾点を探しましょう。

タイムマシンが存在すると考え、次のようなシナリオを考えます。

(1)あなたはタイムマシンで昔に戻り自分自身を殺す
(2)過去のあなたがいなくなるので、殺しにくる未来のあなたもいなくなる
(3)殺しにくるあなたがいないのだから、過去のあなたは死なない

(1)と(3)は矛盾していますね。
結局あなたは生きているのか死んでいるのかわかりません。

(1)〜(3)におかしなところはないようです。
ということは、この矛盾が生じたのは仮説が間違っているからとしか考えられないですね。

帰無仮説が間違っているということは、対立仮説が正しいということになります。

これで、「タイムマシンは存在しない」ことを証明できました。

この帰無仮説は統計学の重要な分野である仮説検定で登場します

ロボ千代

アイ

乞うご期待!

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